見積もり比較の前に確認しておこう!標準引越運送約款について
引越業者に見積もりを依頼すると、見積もり書といっしょに、「標準引越運送約款(ひょうじゅんひっこしうんそうやっかん)」というものをもらいます。法的な文書なので読みにくいですが、目を通しておくことをおすすめします。
「標準引越運送約款」とは?
引越し事業を行う業者は、国土交通省が定めたルールに従うことが義務付けられています。そして、そのルールが、「標準引越運送約款」と呼ばれる文書に記載されているわけです。
第一章 総則
この約款の適用範囲などが規定されています。ちなみに、一般的な、トラックを貸しきって行う引越しに適用されるもので、単身の少量の荷物を、他人の荷物といっしょに運搬するようなケースでは適用範囲外になります。
第二章 見積り
見積もりに関するさまざまな規定が記載されています。例えば、見積もり自体に費用はかからないことや、見積りの際に内金、手付金等は請求しないなどの規定があります。
第三章 運送の引受け
荷物の引き受けを拒否する条件などが記載されています。例えば、火薬類などの危険物や不潔なものは引き受けないといった規定があります。
第四章 荷物の受取
荷物を受け取るための条件などが記載されています。例えば、荷物を運搬するのに適した梱包をしておくように、利用者にお願いする規定などが含まれます。荷造りがいい加減だと、追加費用が発生する場合もありえるので、気をつけたいポイントです。
第五章 荷物の引渡し
運搬した荷物の引渡しに関する規定が記載されています。例えば、運搬した荷物を何らかの理由で、当日受け取れないときなどの対処方法について規定があります。
第六章 指図
私たち利用者が、引越し業者に指示することができる事項についての規定が記載されています。また、こちらが指示したことに従わないケースがあることについても記載があります。
第七章 事故
荷物の運搬中に想定される事故に関する規定が記載されています。また、事故証明書の発行についての規定なども記載があります。
第八章 運賃等
運賃に関する規定が記載されています。例えば、実費が見積もり運賃を超えるようなケースで、追加費用が発生する条件などの記載があります。
第九章 責任
引越し業者が、負うべき責任や、免責事項についての規定です。荷物が途中で消失したときの損害賠償などに関する記載があります。